「赤ちゃんに飲み物をいつから与えたらいいの?」
「何をどのくらい赤ちゃんに飲ませたらいい?」
「赤ちゃんに飲み物を飲ませるタイミングはいつ?」
小さな赤ちゃんを子育て中のママは、こんな疑問を持つ方が多いのでは?
大人よりも代謝が活発な赤ちゃん。日々多くの水分を失っているため、水分が足りているのか心配になりますよね。
私も生後5ヶ月の娘の水分補給について気になったので調べてみると、水分補給は意外と考慮すべきことがたくさん!
そこで、この記事では赤ちゃんの水分補給についての豆知識をまとめてみました。
意外と育児書に載っていない赤ちゃんの水分事情。
大切な我が子のために、いつから飲み物を与えるのがベストか、どんな飲み物が適しているのかなどをしっかり把握しておきましょう!
赤ちゃんの水分補給はいつから?カギは離乳食にあり!
生まれてから当分の間は母乳やミルクだけで育つ赤ちゃん。
大きくなるにつれて母乳やミルクを飲む量が減り、水分が足りているのか心配になりますよね。
調べてみると、赤ちゃんに飲み物を与え始めるのは、生後6ヶ月頃がベストだと分かりました!
ではなぜ生後6ヶ月頃なのか、その理由を見ていきましょう。
理由①離乳食をスタートすると母乳やミルクの量が減るから
赤ちゃんは離乳食を食べはじめると、母乳やミルクを飲む量が減ります。
そのため離乳食スタートの時期に水分補給をしてあげる必要があるのです。
離乳食を開始するのは一般的に生後6ヶ月頃。飲み物を与えるのも、生後6ヶ月頃に離乳食と一緒にスタートさせましょう。
理由②離乳食スタートの前は飲み物を与えないほうがいいから
厚生労働省『授乳・離乳の支援ガイド』によると、離乳食を食べ始める前に飲み物を飲ませることは栄養的に意味がないとのこと。
以前は、離乳食をスタートする前に果汁を飲ませるのが一般的でした。
しかし赤ちゃんに果汁を与えることによって、このような影響が出ることが分かっています。
- 母乳を飲む量が減る
- タンパク質・脂質・ビタミン類・ミネラル類の摂取量が減る
赤ちゃんは、生まれてから6ヶ月頃までは母乳やミルクだけで水分が十分に足りています。
離乳食を始めるまでは母乳やミルクをたくさん飲ませてあげましょう。
理由③飲むトレーニングを始めるのにも最適な時期だから
生後6ヶ月頃は「ごっくん」ができるようになる時期。コップ飲みをトレーニングし始めるのに最適です。
コップ飲みの練習をしながら、赤ちゃんに飲み物を与えてみましょう。
「そもそも、コップ飲みの練習をこの時期からする必要あるの?」そう思った方もいるのでは?
実は、早い時期からコップ飲みトレーニングをすることは、健康なお口の環境をつくるために重要なのです。
なぜなら、唇や口まわりの筋肉を鍛えないと、口呼吸になったり、歯並びが悪くなったりしてしまうから。
コップ飲みでは唇でコップを上下に挟むので、唇や口の周りの筋肉が鍛えられます。
なるべく早いうちから始めておけば、赤ちゃんのお口のためにも安心ですよ。
赤ちゃんの水分補給は麦茶以外にも!赤ちゃんでも飲める飲み物とは?
赤ちゃんの飲み物といえば、定番は麦茶。
でも、母乳やミルク以外の味にも慣れてもらうために、色々な味に触れさせたいですよね。
そこで、ここでは赤ちゃんでも飲める飲み物を5つご紹介します。
- 麦茶
- 白湯
- ルイボスティー
- 赤ちゃん用ジュース、果汁
- イオン飲料
①麦茶
お店のベビーコーナーに必ず置いてある、赤ちゃん用の麦茶。
粉末状のものから、パック型、ペットボトル型など様々な商品が販売されています。
赤ちゃんの飲み物として定番の麦茶には、嬉しい効果も盛り沢山!
例えば、以下のような効果があると考えられてます。
- 体温調節をして熱を放出する
- 胃の粘膜を守る
- 抗酸化作用
- 虫歯予防
麦茶は水分を補いながら、体の調子を整えてくれる優秀な飲み物。
だからこそ赤ちゃんの飲み物としても最適なのですね。
ただ、体に良い麦茶も保存期間には要注意!
お家で煮出した麦茶は冷蔵で2日ほど、冷凍なら1週間ほどで飲み切りましょう。
②白湯
お水を温めるだけの白湯。とても簡単に用意できますが、白湯にもこんな良い効果があると考えられています。
- 内臓の調子を整える
- 免疫力向上
赤ちゃんに白湯をあげるときは、くれぐれも冷ましてから飲ませるようにしてくださいね。
③ルイボスティー
ルイボスティーを健康のために飲んでいる人も多いのではないでしょうか?
ノンカフェインなルイボスティーは、実は赤ちゃんの飲み物としてもオススメです。
ルイボスティーには、以下のような効果があると考えられています。
- 便秘解消
- アレルギー抑制
- 抗酸化作用
抗酸化作用があるルイボスティーは、他のお茶と比べて長持ちします。
お家で煮出したルイボスティーは常温で2日ほど、冷蔵で5日ほどで飲み切りましょう。
④赤ちゃん用ジュース、果汁
赤ちゃん用ジュースもお店でよく販売されていますね。
こちらも粉末タイプやパック型など様々な商品を見かけます。
甘いジュースは赤ちゃんも大好き。一度飲めばやみつきです。
ただ、果汁100%のジュースや果物から絞った果汁には糖分が含まれているので、与えるときは注意が必要です。
頻繁に飲ませていると、甘い味に慣れて離乳食を食べなくなってしまったり、虫歯や肥満に繋がってしまうかも…。
そうならないためには、タイミングや回数を決めて与えるのが大切です。
アメリカ小児科学会の『子どもに果汁を与えるリスクと適切な摂取方法についての勧告』によると、果汁を飲ませるよりも、果物を潰す、裏ごしするなどして果物そのものを食べさせた方が栄養的にいいそうです。
用意する手間は大変ですがなるべく果物を食べさせてあげれば、味覚も育ってくれそうですね。
⑤イオン飲料
イオン飲料は発熱や下痢、脱水などの食欲がないときに便利な飲み物。このようなメリットがあります。
- 吸収がいい
- 糖分の栄養補給ができる
食欲がないときには素早く栄養補給ができるのはありがたいですよね。
ただ、イオン飲料には糖分が多く含まれるので日常的に飲むものではありません。
日頃からよく飲ませていると、肥満や虫歯のリスクも高まってしまいます。
与えるのであれば、体調不良の時だけ飲ませるようにしましょう。
赤ちゃんの水分補給のタイミングは大人と一緒!ただし食事のときは食後に与えよう
では、赤ちゃんにどのようなタイミングで水分補給をさせてあげたら良いのでしょうか?
結論、赤ちゃんの水分補給のタイミングは、大人が喉が渇くタイミングと一緒だと考えてOKです。
例えば、以下のようなタイミングで水分補給をしてあげましょう。
- 気温が高いとき
- お風呂の後
- 泣いた後
- お昼寝の後
- 汗をかいたとき
ただし、食事のときは要注意。食事のときに赤ちゃんに飲み物を与えるときは、食後が良いとされています。
大人だと飲み物を飲みながら食べる方もいるかもしれませんが、赤ちゃんには食事中の飲み物は好ましくありません。
その理由は以下の3つ。飲み物を食後に与えた方が良い理由を詳しく見ていきましょう。
- ごはんをしっかり食べられるようにするため
- 噛む習慣を身につけるため
- 虫歯予防のため
①ごはんをしっかり食べられるようにするため
WHOの『補完食』では、食後に与えるのが好ましいとされています。
なぜなら、食前や食事中に飲み物を飲むと、お腹がいっぱいになり食事を食べられなくなってしまうからです。
赤ちゃんの胃はとても小さいので、少しの飲み物でも満タンになってしまうのです。
食後であれば、食事からしっかりと栄養を摂ったうえで飲み物を飲むことができますね。
②噛む習慣をつけるため
食事中に飲み物を与えると噛む習慣がつきにくくなると言われています。
口に食べ物が残った状態で飲み物を飲むと、噛まずに食べ物を流し込むことができてしまいます。
すると噛む回数とともに唾液量が減り、虫歯や歯周病にもつながってしまうのです。
きちんとした食べ方の習慣を身につけるためにも、食事中の飲み物はなるべく避けましょう。
③虫歯予防
食後に飲み物を飲むことによって、虫歯予防に繋がります。
ごはんを食べると口の中に食べかすが残りますが、食後に飲み物を飲めばスッキリ。
赤ちゃんの大切な歯を守るためにも、食後に飲み物を飲ませましょう。
赤ちゃんが水分補給を嫌がるときはどうしたらいい?
「赤ちゃんが水分補給を嫌がって飲んでくれない!」と悩むママも多いのでは?
水分補給をしようと飲ませてみても、プイッと顔を背けてしまう…
いらない!と手で押し退けてくる…
なぜか凄く水分補給を嫌がる赤ちゃん。水分を摂らせるのも一苦労ですよね。
そこで、赤ちゃんに飲み物を飲んでもらうための工夫をまとめてみました。赤ちゃんが嫌がって飲んでくれないときは試してみてくださいね。
赤ちゃんの好みを見つける
赤ちゃん一人一人に個性があり、好き嫌いがあります。もしかしたら、嫌がるときは何かが好みではないのかも。
何が好みなのかは試してみないと分からないので、以下のようなことを試行錯誤してみましょう。
- 飲み物の種類を変えてみる
- 飲ませる時の道具(スプーン、マグ、コップ、ストロー)を変えてみる
- 温度を変えてみる
- 濃さを変えてみる
我が家の娘は、麦茶ではあまり飲まなかったのに、水にした途端グビグビと飲み始めました。
何が好きなのか教えてくれたら良いのですが、そんなのはまだまだ先のハナシ。
色々試すのは大変ですが、よく観察して好きなものを見つけてあげたいなぁと思いました。
ママも同じように飲んで真似してもらう
赤ちゃんは周りの人の真似をして様々な行動ができるようになっていきます。
ママが飲み物を飲む様子を見せることで、真似をして飲んでくれるようになるかもしれません。
赤ちゃんの水分補給をするときの注意点
赤ちゃんに水分補給をするときには、いくつか注意点があります。
ここでは6つの注意点をお伝えしますので、参考にしてみてくださいね。
- 赤ちゃんの水分補給にこんな飲み物は避けるべき!
- 大人用のものは薄めてから飲ませる
- お茶は煮出して作る
- 人肌の温度にする
- 初めは少量から
- 赤ちゃんの水分補給の量は20ml〜30mlにする
赤ちゃんの水分補給にこんな飲み物は避けるべき!
様々な飲み物がありますが、中には赤ちゃんに適さない飲み物もあります。
ここでは赤ちゃんには避けるべき飲み物の特徴を6つご紹介します。
①カフェインがはいってるもの
カフェインを摂ると、赤ちゃんの寝つきが悪くなる、落ち着きがなくなるといった影響が出てしまうと考えられます。
大人にとっては役にたつ眠気を覚ます効果ですが、赤ちゃんには気をつけたい効果です。
②タンニンがはいっているもの
タンニンを鉄と同時にとると、鉄の吸収が阻害されてしまいます。
鉄が不足しやすい赤ちゃんにとって、鉄の吸収が悪くなるなんて大問題。
また、タンニンには便を硬くして便秘がちにする効果も考えられますので、タンニンの多い飲み物は飲ませない方が安心です。
③砂糖がはいっているもの
砂糖が多い食べ物や飲み物に歯が長くさらされると、虫歯の原因になってしまいます。
果汁100%のジュースでも糖分は含まれますので、与えるのは控えめにしておきたいところです。
しかし赤ちゃん用のジュースは、お出かけで赤ちゃんがぐずったりしたときに大活躍ですよね。
水分補給としてジュースをいつも飲ませるのではなく、お出かけで困ったとき、ご褒美のときなど、時間とタイミングを決めて与えることが大切です。
④香料がはいっているもの
香料が使われているものばかり飲んでいると、素材本来の味を覚えることができません。
なぜなら、香料が含まれていると素材の複雑な味を感じることが難しくなってしまうから。
なるべく香料が使われていない飲み物を選ぶことによって、素材本来の味に接して味覚を豊かにすることができます。
⑤牛乳
赤ちゃんに牛乳を飲ませると貧血になってしまうことが分かっています。
牛乳のカルシウム、リンが鉄と結合することによって鉄の吸収が抑えられてしまうのです。
生後6ヶ月以降の赤ちゃんにとって鉄は不足しがちな栄養素。赤ちゃんの鉄が不足しないよう、配慮する必要があります。
厚生労働省『授乳・離乳の支援ガイド』では、貧血を防ぐために牛乳を与えるのは1歳を過ぎてからと示されています。
牛乳の栄養を摂らせたい気持ちも分かりますが、0歳のうちは与えるのを我慢しましょう。
⑥硬水
硬水にはミネラルが多く含まれまるので、赤ちゃんの腎臓や消化器へ負担がかかってしまいます。
お水を飲ませるときには、軟水を用意するようにしましょう。
厚生労働省『授乳・離乳の支援ガイド』によると、災害時の備蓄として「加熱殺菌済みベビー用飲料水」が便利だそうです。
もしものために、おうちに常備しておくと安心かもしれません。
大人用のものは薄めてから飲ませる
大人用の麦茶やルイボスティーなどを赤ちゃんに飲ませる場合は、薄めてから与えます。
なぜなら、赤ちゃんは大人よりもお茶の影響が強くでてしまうかもしれないから。
薄めずにそのまま飲ませた場合、下痢や便秘になってしまうことも考えられます。
お腹をこわしてしまわないように、薄めてから飲ませましょう。
お茶は煮出して作る
お茶を作るときは水出しではなく、必ず煮出して作りましょう。
水出しでは菌が繁殖して食中毒になってしまう可能性があります。
一手間が面倒かもしれませんが、しっかり沸騰させて作ると安心して飲ませることができますよ。
人肌の温度にする
人肌の温度に調節してから赤ちゃんに飲ませましょう。
熱すぎると火傷してしまいますし、冷たすぎてもお腹をこわして下痢になってしまうかもしれません。
ただ、赤ちゃんによって好みの温度が異なります。赤ちゃんが好きな温かさを見極めてあげましょう。
はじめは少量から
はじめての飲み物は少量から与えるようにしましょう。
アレルギーの観点から、はじめての飲み物は少量で様子をみながら飲ませると安心です。
飲み物を飲んで体調が変化することもありますので、まずはスプーン1杯の少量から始め、様子を見ながら量を増やすようにします。
赤ちゃんの水分補給の量は20ml〜30mlにする
飲み物を短時間に飲ませすぎると水中毒をおこしてしまう可能性があります。
水中毒とは、水分を多くとることによって血液が薄まってしまい、体調が悪くなる状態のこと。
1回で大量に飲むとこの水中毒が心配なので、1回に飲む量は20ml〜30mlにしましょう。
まとめ
- 離乳食を始めるときに飲み物を与える
- 赤ちゃんには、麦茶、白湯、ルイボスティーなどがおすすめ
- 飲み物を与えるタイミングは大人が喉が渇いているとき、食後
- 飲み物を与える時は、飲み物の種類や濃さ、温度、量などに注意する
今回は、赤ちゃんの水分補給について、飲み物の種類やタイミングなどをご紹介しました。
赤ちゃんにとって大切な水分。赤ちゃんの様子をみながら、適切に水分補給をしてあげられるようにしましょう。
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