「補完食を取り入れたいけど、どうやって取り入れたらいいの?」
この記事では、そろそろ離乳食をスタートしようと思っている方に向けて、こんな疑問にお答えします。
補完食とは、科学的な根拠をもとに、赤ちゃんの栄養を補うことを重視した食事。
この補完食という考え方、実際にどうやって取り入れたらいいのか悩みますよね。
私も最初に補完食の情報を調べたときは、いろいろな情報があり混乱…。
補完食をスタートするときに進め方を整理しました。
今回ご紹介するのは、私が実践した補完食を進めるための10個のルールです。
この10個のルールを決めておいたことで、スムーズに娘の食事を用意することができました。
これから補完食を取り入れたい方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
2回食からスタート
私の娘は、朝ごはんと昼ごはんの2回食からはじめました。
WHO『補完食』では、生後6~7ヶ月の赤ちゃんには3回食、12ヶ月までに5回へ増やすとされています。
なぜなら、1回食だと母乳で不足するエネルギー・栄養素を補うには足りないから。
複数に分けることで、赤ちゃんの1日分のエネルギー・栄養素を補うのです。
私の場合は、ごはんを用意するのに慣れるためまずは2回食からスタート。
最初は、2回の食事を用意するだけでもバタバタして、とても大変でした^^;
なので、慣れて私に余裕が出てきたとき、娘も食べられそうになったら3回食にしました。
母乳は欲しがるだけあげる
もともと授乳のときは、間隔を考えず、娘の授乳のサインを読みとって欲しがるだけ飲ませていました。
離乳食が始まってもそれは同じ。娘のタイミングで授乳します。
WHO『補完食』では、母乳に関して以下のように推奨しています。
補完食 母乳で育っている子どもの家庭の食事 p.2
- 生後少なくとも4ヶ月間、そしてできるだけ6ヶ月間は母乳だけを与えましょう。母乳は赤ちゃんを下痢や他の感染症から守る感染防御因子を含むとともに、赤ちゃんが健康に発育するために必要なエネルギーと栄養素をすべて含んでいます。
- 2年かそれ以上、母乳を与えましょう。
- 補完食を開始しても、以前と同じように子どもが欲しがる度に授乳は続けましょう。授乳時間の長さも以前と同じように続けましょう。
母乳を飲ませることは、感染症予防や栄養摂取の点でメリットがあります。
補完食を食べさせることで、授乳を減らす必要はありません。
なので、我が家では今までと同じように授乳するようにしていました。
5倍かゆからスタート
栄養的な観点から、スプーンを傾けても落ちないくらいのゆるさが赤ちゃんにはベスト。
なぜなら、薄めてゆるくしすぎると、食品のエネルギーや栄養価が低くなってしまうから。
赤ちゃんの小さな胃では、そんなに多くの量を食べることができません。
なので、食品を薄めてゆるくしすぎると、十分な栄養を摂取できないのです。
そのため、赤ちゃんのごはんはスプーンを傾けても落ちないくらいのゆるさが良いとされています。
でも、母乳しか飲んだことなかった赤ちゃん。
最初から5倍かゆは、固すぎなのでは…?
私も最初に5倍かゆを用意してみましたが、娘も5倍かゆを食べるのは大変そうでした^^;
そこで、5倍かゆにお湯を足して、まずは8倍かゆほどの薄さに。
とりあえず5倍粥で作っておけば、食べる時に薄めながらあげると簡単に調整できます。
私の場合は2週間かけて、だんだん薄めなくてもいいように調整していきました。
1ヶ月はアレルギーチェック
最初の1ヶ月間は1日ひとつ食材を試して、食べられる食材を増やすようにしました。
新しい食材をいくつも同時に与えてしまうと、アレルギー症状が出たときの原因が分からなくなってしまいます。
ひとつずつ新しい食材を試していけば、もしアレルギー反応が出たときに原因が明確です。
なので新しい食材は1日にひとつ。
最初の1ヶ月は、食べられる食材が何かをはっきりさせる期間としました。
食物アレルギーの原因になりやすい食品は慎重に食べさせる
食物アレルギーの原因になりやすい食品は、連続で3回の食事で食べさせるようにしていました。
それでアレルギー症状が出ていないことを確認できれば、その食材はクリア。
とりあえず、食べられるだろうという判断にしています。
日本アレルギー学会によると、食物アレルギーの原因になりやすい食品は以下の通り。
- 卵
- 乳製品
- 小麦
- 甲殻類(エビ、カニ)
- 果物類
- そば
- 魚類
- ピーナッツ
- 魚卵(いくら)
- 大豆
- 木の実
特に、0才児の食物アレルギーの原因は、卵、乳製品、小麦が89%を占めるので、要注意。
この3つに関しては少量からスタートして、少しずつ量を増やして与えていました。
新しい食材は朝ごはん、昼ごはんに試す
初めて食べる食材は、必ず平日の朝か昼に食べさせるようにしていました。
なぜなら、平日の朝・昼なら病院があいているから。
もし重いアレルギー症状が出てしまっても、病院にすぐに駆け込めます。
休日・祝日、平日の夜ご飯では新しい食材は使わないようにしています。
6つの食品の中で食べられるものを増やす
最初は、以下の6つの食品の中で、食べられる食材を増やしていくようにしました。
- 主食
- 豆類
- 動物性食品(肉・魚など)
- 野菜・果物
- 脂質・油
- 乳製品
WHO『補完食』では、必要なエネルギーや栄養素を摂るために、以下のように食品を組み合わせることが大切と説明されています。
主食以外の食品は、エネルギーと必要な栄養素の「差」を埋めるために、主食と一緒に食べることが必要です。もっとも
よく「差」を満たす食品は、以下のとおりです。
- 豆類(えんどう、そら豆、ビーナッツ等)、種子類(ごま等)
- 動物性食品
- 緑黄色野菜と果物
- 油、脂肪、砂糖
母乳をまったく与えられていないか、または頻繁に与えられていない子どもには、母乳から得るはずだった栄養素を確実に補うために、動物性食品と可能ならば乳製品が必要です。
補完食 母乳で育っている子どもの家庭の食事 p.12
これらの食品を組み合わせれば、不足しているエネルギーと栄養素を効率よく補えます。
ある程度食べられる食材が増えたら、1日のメニューを考えるときに、これらの6つの食品が不足しないようにしています。
たとえば、今日は朝ごはんと昼ごはんで豆類食べていなかったから、夜ご飯に豆腐を追加してみよう、など…。
こんなふうにメニューを考えると、栄養を不足なくとりやすいですし、メニューも考えやすいです。
和食の基本、主食・主菜・副菜 を1食で食べれるようにする
最初はお粥だけから始めましたが、だんだんと1食で主食・主菜・副菜を食べれるようにしていきました。
「主食」は炭水化物、「主菜」は肉や魚などのタンパク質、「副菜」は野菜。
和食の基本形で、バランスよく栄養をとることができます。
ゼロからメニューを考えるのは大変ですが、主食・主菜・副菜を一品ずつ、と考えればメニューを組みたてやすくなります。
エネルギー、たんぱく質、微量栄養素を補えるように食材を選ぶ
食材を選ぶときは、エネルギー、たんぱく質、微量栄養素を摂取できるように考えています。
WHO『補完食』では、母乳のみで育つ赤ちゃんが補うべき栄養として以下のように説明しています。
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よい補完食とは以下のとおりです。
よい補完食とは以下のとおりです。
補完食 母乳で育っている子どもの家庭の食事 p.8
- エネルギー、たんぱく質、微量栄養素(特に鉄、亜鉛、カルシウム、ビタミンA、ビタミンC、そして葉酸)に富んでいる。
生後6ヶ月以降は、母乳のみで育つ赤ちゃんは栄養が不足します。
特にこれらの栄養が不足することが分かっているため、補完食で補う必要があります。
機嫌が悪くなったら終了
ごはんを口に入れても「ぶーっ」と吐き出したり、椅子に座るのを嫌がったり…。
なぜ機嫌が悪いのか分からない!( ; ; )なんてことも。
そんなときは、食事は楽しいものと思ってほしいので無理に食べさせません。
中断して歌をうたってみたり、私の膝に座らせてみたりして機嫌が戻ったらもう一度チャレンジ。
それで機嫌が戻らなかったら、潔くごはんを終了します。
そのときごはんが食べれなくても、1日の他の時間帯で食べてくれれば良し!
補完食では早い段階から1日に複数回のご飯を食べさせるので、気楽に向き合うことができました♪
まとめ
今回は、我が家の補完食10ルールをまとめてみました。
- 2回食からスタート
- 母乳は欲しがるだけあげる
- 5倍粥からスタート
- 1ヶ月はアレルギーチェック
- 食物アレルギーの原因になりやすい食品は慎重に食べさせる
- 新しい食材は朝ごはん、昼ごはんに試す
- 6つの食品の中で食べられる食品を増やせるようにする
- 和食の基本、主食・主菜・副菜 を1食で食べれるようにする
- エネルギー、たんぱく質、微量栄養素を補えるように食材を選ぶ
- 機嫌が悪くなったら終了
何を食べさせたらいいの?どうやって用意したらいいの?と分からないことだらけで、気が重たくなる離乳食。
私も同じ気持ちで、当時はちゃんと用意できるかなと不安でいっぱいでした。
ところが、補完食の考え方を取り入れてみたら、意外と簡単に進められることを発見。
娘も元気に1歳を迎えられましたし、今では補完食を試してみてよかったなぁと感じています。
補完食を取り入れてみよう、という方に今回の内容が参考になれば嬉しいです^^
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