子どもから大人まで親しまれているココア。一口飲むだけでホッと温まりますよね。
そんなココアにも、実はカフェインが含まれているのをご存じでしょうか?
カフェインといえば、お子さんや妊婦さんは避けたい成分の一つ。
コーヒーやお茶のように、ココアのカフェインも気にするべきなのか心配になりますよね。
結論、ココアのカフェインはそれほど心配する必要がありません!
他の飲み物と比較しても、ココアに含まれるカフェインは少量。
そのため、カフェインが苦手な方・カフェインの影響をあまり受けたくない方にもココアはオススメです。
この記事では、そんなココアに含まれるカフェインについてまとめていますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
ココアにもカフェインが入っている!含有量をコーヒー等と比較してみた
眠気覚まし作用があるカフェイン。実はココアにもカフェインが含まれています。
では具体的に、ココアにはどのくらいのカフェインが含まれるのでしょうか?
ココアのカフェイン含有量は?
日本食品標準成分表2020年版によると、ココアに含まれるカフェイン量は以下のとおり。
純ココアとは、砂糖や脱脂粉乳などが加えられていないココアのこと。ピュアココアとも呼ばれますね。
この純ココアに含まれるカフェインの量は100gあたり0.2g。
一杯につき5gの純ココアを入れるとしたら、そのカフェインの量は0.01gです。
一方で、調整ココア(ミルクココア)は「Tr」と記載されています。
Trとは、微量を意味する「Trace」のこと。体への影響がわずかだと考えられるため、ほぼ0としてみなしてよい値とされています。
ココアにもカフェインが含まれますが、そのカフェインの量は極わずかです。
ココアのカフェイン量を比較!他の飲み物vsココア
他の飲み物と比べてみると、ココアのカフェインの量が少ないことが分かります。
食品名 | カフェイン濃度 | 備考 |
---|---|---|
エナジードリンク | 32~300mg/100mL (製品1本当たり:36~150mg) | |
インスタントコーヒー | 40mg/100g (粉末2g使用した場合:80mg/1杯) | |
コーヒー(浸出液) | 60mg/100mL | 浸出法:コーヒー粉末10g、熱湯150mL |
紅茶(浸出液) | 30mg/100mL | 浸出法:茶5g、熱湯360mL、1.5~4分 |
煎茶(浸出液) | 20mg/100mL | 浸出法:茶10g、90℃430mL、1分 |
ほうじ茶(浸出液) | 20mg/100mL | 浸出法:茶15g、90℃650mL、0.5分 |
ウーロン茶(浸出液) | 20mg/100mL | 浸出法:茶15g、90℃650mL、0.5分 |
玄米茶(浸出液) | 10mg/100mL | 浸出法:茶15g、90℃650mL、0.5分 |
純ココア | 200mg/100g (ココアパウダー5g使用した場合:10mg/1杯) |
1杯の純ココアに含まれるカフェインの量は10mg。
インスタントコーヒーと比較すると、ココアには1/8の量のカフェインしか含まれていません。
他の飲み物の中でも、ココアのカフェイン量は比較的少ないといえるでしょう。
カフェインとは?摂取の目安はどのくらい?
カフェインといえば、コーヒーやエナジードリンクを思い浮かべる方も多いのでは?
眠い頭をすっきりとさせたいときに、カフェインを摂ることが多いですよね。
そんな眠気覚ましとして大活躍のカフェインですが、摂りすぎると体調を崩してしまうかもしれません。
ここでは、カフェインの作用や摂取量、摂りすぎた場合の症状などを見ていきましょう。
そもそもカフェインとは?4つの効果
コーヒー豆や茶葉、カカオなどに含まれるカフェイン。
カフェインには、主に以下のような効果が期待できると考えられています。
眠気覚まし効果
カフェインには眠気を覚ます効果を期待できます。
なぜなら、眠気を生みだすアデノシンという物質の代わりにカフェインがはたらき、脳を活性化させるから。
眠りたいという欲求は、アデノシンがアデノシン受容体に結びつくことで高まります。
ですが、カフェインの構造がアデノシンとよく似ているとため、カフェインが代わりにアデノシン受容体にくっついてしまうのです。
すると、アデノシンの脳を落ち着かせる効果がはたらかず、眠気を感じにくくなります。
ダイエット効果
カフェインはダイエット中の方にもピッタリ。脂肪燃焼を高める効果があると考えられています。
体脂肪を分解する酵素をカフェインが助けてくれるので、運動と併用すると効果的。
ダイエット中の方は、運動前にカフェインを摂取するのがオススメです。
むくみ予防
カフェインの利尿作用により、むくみ予防が期待できます。
むくみとは、体内の水分バランスがうまく保てなくなり、水分が溜まり過ぎてしまう状態のこと。
カフェインの利尿作用は、この余分な水分を老廃物質と一緒に排出してくれます。
そのため、カフェインにはむくみ予防の効果が期待できるのです。
ただし、カフェインの摂りすぎは逆効果。
尿と一緒にカリウムの排出を促してしまい、身体の水分調節がうまくできなくなってしまいます。
カフェインの摂取は適量にすることが大切です。
集中力を高める効果
カフェインは交感神経を高めてくれるため、集中力UPの効果が期待できます。
交感神経が優位になると、血流が促進され、血圧や拍動・体温が上昇。
身体が活発にはたらき、集中力を高めることができるのです。
また、運動中の集中力を高めて疲労感を感じにくくさせるので、運動を長時間続けることも可能に。
仕事や運動など、集中したいときにカフェインを摂ると効果的ですよ。
カフェインの1日の摂取目安は?
カフェインの影響は、人によってさまざま。個人差が大きいため、国内的にも国際的にもカフェインの摂取目安は明確に定められていません。
ただ、海外の機関によってはカフェインの摂取目安を設定していることも。
食品安全委員会の資料では、各国のカフェイン摂取目安量についてまとめられています。
悪影響のない最大摂取量 | 飲料換算 | 機関名 | |
---|---|---|---|
妊婦 | 300mg/日 | 世界保健機構(WHO) | |
200mg/日 | 欧州食品安全機関(EFSA) | ||
300mg/日 | コーヒーマグカップ2杯(237mL/杯) | カナダ保健省 | |
授乳中の女性 | 200mg/日 | 欧州食品安全機関(EFSA) | |
健康な子供および青少年 | 3mg/体重(kg)/日 | 欧州食品安全機関(EFSA) | |
2.5mg/体重(kg)/日 | カナダ保健省 | ||
|
| ||
健康な成人 | 400mg/日 (3mg/体重(kg)/1回) | 欧州食品安全機関(EFSA) | |
400mg/日 | コーヒーマグカップ3杯(237mL/杯) | カナダ保健省 |
健康な成人の場合は、1日あたり400mgの摂取なら健康に悪影響がないと考えられています。
純ココア1杯に5gのココアパウダーを使うとすると、含まれるカフェインは10mg。
1日の目安である400mgにはほど遠い数字ですね。
よほどの量を飲まなければ、ココアのカフェインは身体へ悪い影響が出る可能性は少ないと言えるでしょう。
カフェインの過剰摂取によって起こる症状
カフェインを摂りすぎてしまうと、健康被害をもたらす可能性があります。
例えば、カフェインをたくさん摂ったときにこんな症状があれば要注意。
妊婦の方がカフェインを摂りすぎてしまった場合、胎児が低体重で生まれる可能性もあります。
カフェインが入っている飲み物などを飲むときは、適正な量を飲むことが大切です。
ココアのカフェインの影響は?子どもや妊娠中など気になる点を調査
カフェインの摂取目安や過剰摂取についてお伝えしてきましたが、ココアのカフェインはどのような影響があるのでしょうか?
結論、ココアにはわずかな量のカフェインしか含まれていないため、適量であれば身体に悪影響が出る可能性は低いといえます。
ですが、特にカフェイン摂取を避けるべきとされる、お子さんや妊娠中・授乳中の女性への影響は気になりますよね。
また、ココアは睡眠もいいと聞きますが、寝る前に飲んでも良いのか疑問に思う方もいるのでは?
ここでは、そんなお子さんや妊娠中・授乳中の女性、寝る前のココアの摂取などの気になる点をまとめてみました!
ココアのカフェインは子どもでも大丈夫!
ココアのカフェインは、子どもが飲んでも特に影響がありません。
1杯のココアに含まれるカフェイン量はおよそ10mg。
カナダ保健省が提示するカフェインの目安では、4~6歳の子どもは1日に45mgまでとされています。
1日に1~2杯の量であれば、子どもでもカフェインを気にする必要なくココアを飲むことができそうですね。
ココアのカフェインは妊娠中・授乳中にも特に心配なし!
妊娠中・授乳中の女性も、カフェインを気にすることなくココアを飲むことができます。
WHOや欧州食品安全機関などの目安によると、妊娠中・授乳中の女性は1日に200mg~300mgのカフェイン量にとどめるべきとされています。
ココアに含まれるカフェイン量はほんのわずかなため、水分補給としてがぶ飲みしていない限り、カフェイン摂取目安を超えることはないでしょう。
ココアのカフェインは寝る前に飲んでもOK!
ココアを飲むとぐっすり眠れる、とよく聞きますよね。
ココアのカフェインが頭を冴えさせてしまうのでは?
実は、ココアのカフェイン量は睡眠に関しても心配いりません。
眠る前にココアを飲んだとしても、カフェインによって眠れなくなる可能性は低いといえます。
カフェインの影響よりもココアに含まれるテオブロミンによって、良い睡眠を促す効果が期待できます。
ココアの効果についてはこちらの記事でもまとめていますので、ご興味がある方はどうぞ!
まとめ
- ココアのカフェイン量は、ほんのわずか
- ココアはコーヒーなどの他の飲み物と比べても、カフェインの量が少ない
- カフェインには眠気覚まし効果のほかにも、ダイエット効果、むくみ予防、集中力を高める効果も期待できる
- カフェインを摂りすぎると、身体への悪影響が出る可能性がある
- ココアにはわずかなカフェインが含まれていないので、子ども、妊娠中・授乳中の女性の摂取や、寝る前の摂取もOK
この記事では、ココアのカフェインについてまとめてみました。
子どもから大人まで幅広く親しまれるココア。
実はココアにも、苦手とする人も多いカフェインが含まれています。
ですが、そのカフェイン量はコーヒーやお茶と比べてもほんのわずかな量。
お子さん、妊娠中の方でも気にするほどの量ではありません。
家族みんなでココアを飲んで、肌寒い季節を乗り切りましょう!
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